外国人のカードローン審査 永住権がなくても借りられる

カードローンのコマーシャルは毎日のようにテレビで見かけますが、テレビCMの短い時間では外国人もお金を借りれるのか、申し込みに何が必要がなどはわからないですよね。
この記事では、永住権がない外国人でもお金を借りれるカードローン、申し込みに必要なものなどを詳しく解説しています。
外国人の場合は、カードローン申し込み前に準備が必要なものもあるので、ぜひ読んでおいてくださいね。

外国人の方必見!日本国内の主なカードローンは2種類あります
外国人の方にまずお伝えしたいのですが、日本国内のカードローンは大きく2つにわけることができます。
2.銀行カードローン
※カードローン以外のお金を借りる方法はお金借りる方法18選 即日でお金が必要な方へをご覧ください。
消費者金融カードローン
消費者金融は一般の個人に対して小口の融資を行っている貸金業者で、お金を貸すことを生業としてきちんと金融庁に登録されています。
クレジットカードとは全く別物で、現金の貸し借り(キャッシング)だけを行っていることが多いです。(アコムには「ACマスターカード」というクレジット機能付きのカードローン商品もあります)
消費者金融カードローンの上限金利は18.0%を設定していることが多く、マイカーローンや住宅ローンなどの目的別ローンと比べるとかなりの高金利なので、金利で考えるなら銀行カードローンの方が有利になります。
銀行カードローン
銀行などの金融機関が提供しているカードローンです。
日本3大メガバンクの三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行もカードローンサービスを提供していますし、地方銀行、ネット銀行もサービスを展開しています。
銀行カードローンの金利は15%程度なので、消費者金融よりも低く設定されています。
ただ、その分審査は消費者金融よりも厳しくなるので、「金利が低いのは銀行カードローン、審査に通りやすいのは消費者金融」というのが実際のところです。
銀行カードローンは総量規制対象外
消費者金融のカードローンは「総量規制」によって、年収の3分の1以上の金額を借りられないことになっています。たとえば年収が270万円だったら上限額は90万円になるという仕組みで、これは外国人の方でも同様です。
そして、収入がない方(専業主婦など)は、その本人が消費者金融を利用するのはかなりやっかいです。
方法がないわけではないのですが、安定した収入がある配偶者の同意書が必要など、手続きが面倒なので、もしかしたら外国人の方にはハードルが高いかもしれません。
一方、銀行カードローンはこの総量規制の対象外になっていますので、専業主婦の方本人が配偶者の同意書不要でお金を借りることもできます。
対象外というと特別な例外という感じがしますが、そういうわけではないんです。
総量規制は貸金業法の中の規則なのですが、銀行は貸金業法ではなく銀行法に基づいて運営しているので、そもそもの基づいている法律が違うため、銀行カードローンには総量規制が敷かれていないのです。
ただし、現在は銀行もお金の貸しすぎにならないように、年収の3分の1を目安にお金を貸すように自主規制を設けているところが多くなっていますので、外国人の方は覚えておくと良いでしょう。
外国人も利用可能なカードローンと条件
日本で暮らしている外国人の方は3つのタイプに分かれます。
・中長期滞在者…「永住者以外」と記載がある在留カードをお持ちの方
・永住者…在留カードに「永住者」と記載がある。また、特別永住者証明書がある方
この3パターンのうち、カードローンに申し込みができるのは、中長期在留者と永住権がある方になります。
短期滞在者はカードローン申し込みそのものが不可となります。3か月以内の滞在となると、返済してもらえないまま日本を離れる可能性がとても高いので、利用不可としているんです。
また、永住許可がない方の場合は銀行カードローンの申し込みはできず、消費者金融などを利用してお金を借りることになります。
在留資格とカードローン利用について表にするとこうなります。
在留資格 | 銀行カードローン | 消費者金融 |
短期滞在ビザ | 申し込み不可 | 申し込み不可 |
「永住者以外」の在留カード | 申し込み不可 | 申し込み可能 |
「永住者」の在留カード | 申し込み可能 | 申し込み可能 |
特別永住者証明書 | 申し込み可能 | 申し込み可能 |
外国人でも消費者金融ならどこでも利用可能?
消費者金融の会社ごとに確認してみると、大手消費者金融のアコム、アイフル、プロミスは、公式サイトに「「在留カード」または「特別永住者証明書」をご用意ください。」などと記載があるので、外国人の利用も歓迎していることがわります。
レイク は日本の永住権があれば利用可能とやや厳しくなっています。
SMBCモビット、ノーローンには外国人の申し込みについて記載が確認できず、申し込みに必要な書類を確認しても在留カードと特別永住者証明書に触れてありませんでした。
アコム、アイフル、プロミスが外国人の方がスムーズに利用できる消費者金融と言えそうです。
在留資格で審査に通る可能性が変わる?
永住権があってもなくても申し込みができるのは消費者金融カードローンなのですが、永住権を持っている外国人と持っていない外国人では審査の通過率は変わってくるのでしょうか?
カードローンの利用条件のひとつが「安定した収入」なのですが、中長期滞在者よりも永住者の方が日本国内で安定した収入があると判断できます。
なので、永住者の外国人方が審査通過の可能性も高くなります。
また、消費者金融よりも銀行カードローンの方が審査が慎重な傾向があるので、中長期滞在者の外国人も永住者の外国人も、審査に通る確実性が高いのは消費者金融と言えます。
外国人のカードローン申し込みに必要な書類
日本人でも外国人でも、カードローンの申し込みに必ず用意しないといけないものが「本人確認書類」で、状況によっては「収入証明書」も必要になります。
1.本人確認書類
・パスポート
・在留カードまたは特別永住者証明書
日本で取得した運転免許を持っている永住者の外国人は、パスポートではなく運転免許証を本人確認書類として提出することをおすすめします。
運転免許証は日本国内の本人確認書類としてはパスポートよりも信頼度が高いので、審査に有利に働きます。
2.収入証明書
収入証明書は、カードローンの利用条件である安定した収入を証明するために必要なものです。
消費者金融の場合は、「50万円以上の借り入れを希望するとき」または「他社と合わせて合計100万円以上の借り入れを希望するとき」だけ提出を求められることが多いです。
これは貸金業法によって決まっていることなので、求められたら外国人でも提出する必要があります。
審査に慎重な銀行カードローンは、希望限度額に関係なく収入証明書を提出するように指定がある場合も多いです。
外国人の方が提出しやすい収入証明書は
・源泉徴収票(直近のもの)
だと思います。
給料明細は3か月分以上必要になることもあります。
消費者金融でも銀行カードローンでも、収入証明書の提出を求められたら出す必要があるので、事前に準備しておくと良いですよ。
永住権がない外国人がカードローンに申し込む際のコツ
中長期滞在者と永住者はカードローンの利用が可能ということがわかりましたが、カードローンを利用するには審査を突破しないといけません。
特に永住権がない外国人の方はどうしても条件が不利になるので、審査通過に必要なコツをまとめます。
在籍確認をクリアしよう
カードローンに申し込むときには、勤務先とその電話番号を記入することになるのですが、この自己申告だけでは本当にその場所で働いているのかわからないですよね。
在籍確認は、申し込みのときに記入した勤務先で働いていることを確認するために、カードローン会社が勤務先に実際に電話をかける確認作業です。
⇒SMBCモビットのWEB完結は内緒で借入可能?職場への電話連絡は?
消費者金融や銀行からかかってきた電話にあなたが出ることができれば、確認はすぐに終わります。
でも、例えば仕事を休んでいる日にお勤め先に電話がかかってきても出ることはできないですよね。かといって、カードローンの申し込みを勤務中にするわけにはいきません。
こういう状況はよくあることなので、在籍確認の電話に必ずあなた本人が出ないと審査に通らないということはありません。
電話を取った会社の人が「●●(あなた)は、本日お休みをいただいております」とか「ただいま不在です」などと回答することでも、在籍の確認になるようになっています。
ただ、消費者金融や銀行からあなたの勤務先に電話があったときに、会社の人があなたの名前を覚えていなくて「そんな人はうちにはいません」と在籍を否定してしまうと在籍が確認できないことになるので審査に通ることはできません。
こういうトラブルを防ぐために、会社の人に「自分あての電話があるので、かかってきたら代わって下さい」とか「私に電話がくるので、不在だったらそのまま不在と伝えて下さい」などと、事前に伝えておきましょう。
在籍確認で勤務先にバレることはないの?
カードローン会社が電話をかけてくるときに会社名を言うことは絶対になく、「田中と申しますが●●(あなた)さんはいらっしゃいますか?」などと個人名でかかってきます。
なので、この電話でカードローンを利用しようとしていることがバレることはまずありません。
会社の人に「カードローン会社から電話がある」とそのまま伝える必要もありません。もし誰からかかってくるのか聞かれたら、「クレジットカードを作るので、確認の電話がある」と答えましょう。
クレジットカードも中長期滞在者に発行される「在留カード」や、永住を許可された外国人が持っている「特別永住者証明書」があれば作ることができるので、怪しまれることはないと思いますよ。
在籍確認の電話は審査がかなり進んだ段階で、最後の確認として行われることが多いんです。
ですので、電話があるということは審査通過までもう少しということなので、ここで審査に落ちることがないように会社の人にちゃんと伝えて備えておきましょう。
外国人でも安定した収入があることを証明しよう
銀行も消費者金融も、日本人であろうが外国人であろうが、返済をきちんと行ってくれる人にお金を貸したいと思っています。
返済能力の高さを知るために大事なのが「安定した収入」になります。ただ収入があるだけでなく、毎月安定した収入があることが大事なんです。
年収の申告も行いますが、年収を証明する書類の提出は不要という点からも、銀行や消費者金融が重要視しているのは年収の高さよりも安定度と考えらえます。
収入証明書が求められたらすぐに提出できるように用意しておきましょう。
また、同じ勤務先に長く勤めていることも安定した収入の証明になります。これから仕事を変えたいと考えているなら、転職してすぐよりも、転職する前に申し込んだ方が審査通過の確率は高いでしょう。
同じく、自分で借りている家に長く住んでいるというのも、家賃をきちんと払い続けているということなので、安定した収入の証明となります。
日本に長く住んでいる外国人ほど有利
1年しか日本に住んでいない外国人よりも3年、5年と長く住み続けている外国人の方がそれだけ日本で安定した生活をおくっているということなので、カードローン会社の信頼度も高くなります。
ただ、長く住んでいてもあと数か月したら母国に帰るような状況だと返済に不安があるため、お金を借りることはできません。
消費者金融や銀行は、
・あとどれくらい住むのか
を確認します。
永住権がある外国人は問題ないと思いますが、在留カードをお持ちの外国人は、在留カードを見て残りの在留期間がどれくらいかチェックしておきましょう。
残り期間が短くて更新する予定があるなら、更新してからカードローンに申し込んだ方が評価が高くなります。
滞在年数、滞在予定年数、勤続年数、居住年数は、どれも長ければ長いほど良いので、外国人の方は覚えておいてください。
カードローン契約に日本語力はどれくらい必要?
カードローンの申し込みは、申込者本人と日本語で行います。通訳アプリなどで翻訳して会話をしながら申し込むことはできません。
ですので必要な日本語力は、契約書に書かれている内容を読める、理解できる程度と言えます。
しかし、契約書には専門用語も多いので、生まれたときから日本に住んでいても難解なことが多いんです。
わからないことはしっかり聞いて確認することは問題ないので、返済日や最低返済額など絶対に理解しておきたいことはしっかり確認してくださいね。
希望限度額は少ない方が良い
日本人でも外国人でもカードローン会社は借りたお金をしっかり返してくれる人に貸したいと考えているので、希望限度額が多すぎて収入に見合っていないと、審査に通りにくくなります。
ですので、例えば実際に必要なお金は10万円だけど念のために限度額は30万円にしておきたい場合でも希望限度額は10万円にしておいた方が審査通過の見込みが高くなります。
また、希望限度額が50万円を超えると収入証明書の提出が必須になるので、はじめて申し込む外国人の方は50万円以下に設定しておいた方がスムーズですよ。
分割払いや他のローンの滞納をしない
スマホを分割払いで購入したとか、クレジットカードで分割払いをした場合などの支払いは絶対に滞納しないようにしましょう。
カードローンの審査では信用情報の照会があります。
信用情報とは、分割払いやクレジットカード払いの利用状況、返済状況、滞納・延滞などのお金の貸し借りの記録になります。
こういった情報は、日本国内に3か所ある「信用情報機関」というところが保有していて、銀行や消費者金融は参照できるようになっているんです。
カードローンは保証人が不要なので、お金を借りる本人の返済能力を知る意味で信用情報の内容はとても重要視されるので、延滞の記録があると審査に落ちる可能性が格段に高まります。
数日の遅れくらいなら大丈夫という情報もありますが、1度返済が遅れてしまうと遅れグセがついてしまいます。
払うべきものは期日までにしっかり払うようにしましょう。
ちなみに、信用情報に記録があるのは日本国内で発生した信用取引の情報だけなので、母国の借金やクレジットカードの利用状況などは日本のカードローンには関係ありません。
返済計画を説明できるとなお良い!
借りたお金をどうやって返していくつもりなのか?特に外国人の方は「返済計画」をしっかり説明できると信頼度が上がります。
返済計画といっても難しいものではなく
・いくら借りたいのか
・毎月どれくらい返済できるのか
・あとどれくらい日本に滞在するのか
などを説明できれば大丈夫です。
「10万円借りたいです。毎月1万円返済する予定です。在留期間はあと3年あります。」など、無理がない返済計画があると銀行や消費者金融も「この人ならしっかり返済してくれそうだな」と良い印象を持つことができます。
各消費者金融の公式サイトには返済シミュレーションが用意されているので、無理なく返済できそうかチェックしてみて下さい。
闇金は絶対ダメ!
ここまで解説してきたとおり、「外国人だから」という理由だけでカードローン審査に通らないということはありません。
外国人だからお金が借りられないんじゃないかと不安になって、「低金利で外国人優遇します」などと宣伝している怪しい業者を利用するのは絶対に避けて下さいね。法外な利息を請求されることになりますよ。
悲しいことに日本では過去、闇金が大きな社会問題になったこともあります。
闇金と消費者金融はまったく別物で、闇金は違法です。自ら利用することはもちろんダメですし、少しでも怪しいと思ったら絶対に近づかないで他の貸金業者を探すようにしましょう。
外国人の利用もOKのアコム、アイフル、プロミスには、初めて利用する方は30日間無利息という無利息サービスもあるので、利息を抑えることもできますよ。
外国人の方は、まずはこういったコマーシャルでよく見かけるような大手消費者金融のカードローンから検討すると安心です。
