生命保険契約者がお金を借りられる「契約者貸付」とは

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生命保険の積み立てをしている方でも、契約者貸付でお金を借りることができることを知らない方は多いと思います。

生命保険の契約者貸付は、超低金利・毎月の返済日もナシ・おまけに審査も不要でお金を借りられる貸付け制度なんです。

そんな夢のような借り入れが可能なの?という感じですが、生命保険「契約者貸付」にもデメリットはあります。

この記事では、生命保険の契約者貸付のメリットとデメリット、金利、限度額などを詳しく解説しています。

生命保険に入っていない人も知っていて損をしない情報なので、この機会にぜひ契約者貸付の仕組みを確認してみて下さい。


もくじ

生命保険「契約者貸付」の仕組み

契約者貸付は生命保険の解約返戻金の範囲でお金を借りることができる仕組みです。

貯蓄型の生命保険を解約するとまとまったお金が戻ってきますよね。これを解約返戻金と言うのですが、契約者貸付を利用すると解約返戻金を担保にお金を借りることができるのです。

契約者貸付は解約返戻金がある保険で利用できる

生命保険の契約者貸付は解約返戻金を担保にしているので、どんな保険でも利用できるわけではありません。

生命保険(終身保険)、個人年金保険などの解約返戻金がある保険が対象になります。

自分が加入している保険が契約者貸付に対応しているかどうかは、保険会社に問い合わせればすぐにわかりますし、契約時に受け取る約款にも書かれています。

契約者貸付は保険会社からの借金になる

生命保険の解約返戻金は積み立て途中のお金であり、いずれは受け取ることになるのですが、契約者貸付の利用は積み立てを一時的に切り崩して保険会社から借金するという形になります。

ですので、生命保険「契約者貸付」には金利がありますし、返済が遅くなると利息が増えることにもなりますが、このあたりのデメリットについては、後ほど解説します。

生命保険「契約者貸付」の金利

生命保険「契約者貸付」の金利は保険会社ごとに異なります。

★保険会社ごとの契約者貸付の金利の例

保険会社 金利(年率)
アフラック 2.75~4.0%
第一生命 3.0~5.75%
日本生命 3.75%
住友生命 1.55~5.75%
明治安田生命 2.5~5.75%
太陽生命 3.0~5.75%

 
生命保険「契約者貸付」の貸付金利は各保険会社のホームページに公開されています。

貸付金利に幅があるのは、保険の契約時期によって適用される金利が異なるためです。

消費者金融の金利は18%、銀行カードローンは14.5%程度が目安となるので、生命保険「契約者貸付」はかなりの低金利でお金を借りることができます。

生命保険「契約者貸付」の借入限度額

生命保険「契約者貸付」のの限度額は解約返戻金の7割から9割程度とされているので、消費者金融のように800万円などと金額が決められているわけではありません。

解約返戻金は保険の契約後すぐの状態よりも何年も継続した後の方が金額が上がりますので、それに従って契約者貸付も払い込み期間が長くなるほど借りられる金額が上がります。

生命保険「契約者貸付」の返済期限

生命保険「契約者貸付」も返済が必要なのですが、保険料も担保となる解約返戻金に当たる金額もすでにきちんと支払われているため、返済の期限は設けられていません。

生命保険「契約者貸付」の場合、消費者金融や銀行のカードローンのように、毎月1回の約定返済日に決まった金額を返す必要がないんです。

返済はお財布に余裕ができたときに行えば大丈夫で、返済方法は各保険会社が指定する方法となります。

★返済の例
・元金と利息を一括でATMから振り込む
・お財布に余裕があるときにネットバンキングで不定期で返済する
・毎月の給料日などに無理のない金額を銀行口座から振り込む
・とりあえず利息だけの返済を続ける

生命保険「契約者貸付」の返済方法は保険会社の公式サイトに記載されているので、お金を借りる前に確認してみましょう。

気を付けておきたいのは返済期限がないからといって長く放っておくと利息が増え続けることです。

しかも生命保険「契約者貸付」の金利は単利ではなく「複利」になるので、利息だけでも早めに払った方が良いですよ。

生命保険「契約者貸付」でお金を借りるメリットとデメリット

良いことが多いように感じる生命保険「契約者貸付」ですが、メリットとデメリットを整理してみましょう。

生命保険「契約者貸付」のメリット

生命保険「契約者貸付」のメリットからご紹介します。

カードローンよりもかなり低金利

契約者貸付の金利の平均は、契約時期によりますが3%程度が目安となりますが、この数字を消費者金融、銀行カードローンと比べてみましょう。

★主な消費者金融の金利と限度額

消費者金融名 金利 限度額
アコム 3.0~18.0% 800万円
アイフル 3.0~18.0% 800万円
プロミス 4.5~17.8% 500万円
SMBCモビット 3.0~18.0% 800万円
レイク 4.5~18.0% 500万円
ノーローン 4.9~18.0% 300万円

 

★主な銀行カードローンの金利と限度額

商品名 金利 限度額
三井住友銀行カードローン 4.0~14.5% 800万円
楽天銀行スーパーローン 1.9~14.5% 800万円
三菱UFJカードローン バンクイック 1.8~14.6% 500万円
オリックス銀行カードローン 1.7~17.8% 800万円
じぶん銀行じぶんローン 2.2~17.5% 800万円
みずほ銀行カードローン 2.0~14.0% 800万円
りそなプレミアムカードローン 3.5~12.475% 800万円
イオン銀行カードローン 3.8~13.8% 800万円
横浜銀行カードローン 1.9~14.6% 1,000万円
スルガ銀行カードローン リザーブドプラン 3.9~14.9% 800万円

 
金利の低い順にすると「契約者貸付 > 銀行カードローン >消費者金融」となります。

借入時の審査が不要

生命保険の契約者貸付はすでに払い込みをしている金額を担保に借り入れができるので、審査不要でお金を借りることができます。

消費者金融も銀行カードローンも、申し込みをすると必ず審査が行われます。

審査の結果、思っていたよりも限度額が極端に低くなったり、契約を断られることもあるので、審査が不要という時点で大きなハードルをひとつ越えていることになります。

契約者貸付の利用履歴は信用情報に載らない

生命保険「契約者貸付」でお金を借りても、信用情報に掲載されることはありません。

消費者金融、銀行カードローンはもちろん、クレジットカードの利用、各種分割払いの支払い状況、返済・延滞状況は、信用情報機関が管理している信用情報に履歴が残るのですが、契約者貸付はここに載ることがないのです。

信用情報は個人の金融情報の履歴になるので、キャッシングやローンでお金を借りると必ず登録されます。

新たな申し込みをすると信用情報機関に照会をかけられることになるので、他社から借り入れをしている履歴があると審査が不利になります。

信用情報に載らない生命保険「契約者貸付」なら、今後のローン審査にも影響することがありません。

生命保険の解約をする必要がない

生命保険「契約者貸付」は加入中の保険を解約せずにお金を借りることが可能ですが、これは契約者貸付のとても大きなメリットです。

本来受け取ることができる解約返戻金は、生命保険を解約したときにはじめて発生するものです。

保険の解約ということなので当然保証はなくなります。

保険は加入する年齢が高いほど掛け金が高くなるので、再度保証をつけるために再加入するとなると、年齢によってはこれまで支払ってきた金額よりもかなり掛け金が上がることもあります。

健康状態が悪いと生命保険の加入を断られてしまうこともあります。

生命保険「契約者貸付」は、将来のために保険の解約だけは避けたいけど、今まとまったお金が必要というときにピッタリの借り入れ方法です。

生命保険「契約者貸付」には返済の期限がない

厳密にいうと保険の契約期間内の返済が必要になりますが、消費者金融などと違って、毎月の約定返済日はありません。

生命保険「契約者貸付」なら、自分が返済できるタイミングで返していけば大丈夫です。

生命保険「契約者貸付」のデメリット

生命保険「契約者貸付」のデメリットと、申し込み前に知っておきたい注意事項をご紹介します。

契約者貸付を利用できないこともある

生命保険「契約者貸付」を利用できない事例は

・そもそも加入している保険が契約者貸付に対応していない
・生命保険に加入したばかりで解約返戻金が少なすぎる

など。

また、生命保険の加入年数が短いことで借りられる金額がごく少額になってしまうこともあります。

生命保険「契約者貸付」の金利は低いけど複利になる

生命保険「契約者貸付」の金利は「複利」になります。複利を簡単に言うと、「利息にも利息がつくこと」になります。

たとえば、金利3%の契約者貸付で10万円を1年間借りたとします。

1年後に返済する金額は元金の10万円+利息の3千円になります。

まったく返済せずにさらに1年経過すると、10万3千円に利息が発生するので、返済額は10万3千円分に利息の3,090円を追加した10万6,090円になります。

生命保険「契約者貸付」も本来はきちんと返済すべきお金なのですが、返済期限がないために支払いをつい後回しにしてしまうこともあります。

そもそもの金利は低いのですが、返済を先延ばしにすると利息にも利息がかかってしまい、いざ返済しようと思ったら想像以上の金額になってた、ということもあります。

保険契約がなくなってしまうこともある

いきなり保険契約が失効することはありませんが、解約返戻金よりも契約者貸付で借りた金額+利息の方が大きくなってしまったらかなり危険です。

この状態になるとまずは保険会社の方から「〇月〇日までに〇円の返済をお願いします」という催促がきます。

この時点で支払いができれば大丈夫ですが、払えなかったら保険契約自体が解除されてしまいますので、お金の借りすぎにはくれぐれもご注意下さい。

完済前に保険契約の満期を迎えてしまったら?

生命保険「契約者貸付」で借りたお金を返し終わる前に保険契約の満期を迎えてしまったら、解約返戻金から借り入れ額と利息を差し引いた金額が支払われることになります。

生保の解約返戻金が本来受け取ることができるはずの金額よりも低くなってしまうので、返済はこまめに行うようにしましょう。

生命保険「契約者貸付」の申し込み方法

生命保険「契約者貸付」の申込方法は、各保険会社などの公式ホームページに記載されています。

生命保険「契約者貸付」の申し込みに必要な書類なども載っていますので、加入している保険会社のウェブサイトを確認してみて下さい。

ここでは代表的な生命保険「契約者貸付」の申し込み方法をご紹介します。

ネットから生命保険「契約者貸付」に申し込む

各保険会社の公式サイトのマイページからも契約者貸付に申込可能です。

ただし、これは加入している保険会社が契約者専用のマイページなどを提供している場合に限られます。

公式サイトはあってもネット申し込みに対応していない保険会社も多いので、確認してみて下さい。

電話で生命保険「契約者貸付」に申し込む

生命保険「契約者貸付」の場合、電話申し込みはかなり一般的な方法です。

保険会社によってはオペレーターと話して金利や限度額をしっかり確認できる場合もあれば、自動音声のみの応対になることもあります。

電話で生命保険「契約者貸付」に申し込みをする場合は、ぜひ以下のことを確認してみて下さい。

・必要な書類
・暗証番号などの必要な情報
・現金を受け取る方法(銀行口座振り込みなのか、ATMから引きだせるのか等)
・1日に引き出せる金額に上限はあるのか
・振込ならいつ振り込まれるのか
・ATM利用手数料、口座振り込み手数料はどうなっているのか
など

ATMから生命保険「契約者貸付」に申し込む

保険会社から提供されるカードを使ってATMから現金を引き出す方法もありますので、各生命保険会社に確認してみてください。

まとめ:契約者貸付は仕組みを理解してから生命保険会社からお金を借りよう

生命保険「契約者貸付」で借りられるお金は、もともと契約者本人が払い込みを行っているものです。

そのため、「払ったお金、将来もらえるべきお金を一時的に戻してもらうのになぜ利息がつくのか」と感じる方もいらっしゃると思います。

こういった声もわからなくはないのですが、ではその他のお金借りる方法となると、まず審査を受けないといけませんし、返済期限は毎月やってきますし、金利も高くなります。

また、消費者金融や銀行カードローンを利用すると信用情報機関に履歴が残ってしまうので、後々の住宅ローンや自動車ローンなどの規模が大きな借り入れに影響してしまうこともあります。

生命保険「契約者貸付」は、早めに返済することができる一時的な借り入れ、緊急時の借り入れに向いている方法です。

まだ余裕があるからと、だらだらお金を借りてしまったり、返済を放置しておくと、解約返戻金が減ったり保険解約の可能性があることは絶対に覚えておいてください。

生命保険「契約者貸付」のリスクやデメリットを理解した上であれば、非常に便利に活用できる借り入れ方法なので、こういう借り入れ方法もあるということをいざというときに備えて覚えておいてくださいね。


 
 
     

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