カードローンの返済期間は長いと損?間に合わなかったら?

カードローンで借りたお金を、毎月の返済日に口座引き落としだけで返済していませんか?
もちろん、毎月の返済負担のバランスを考えて毎月1回の返済日に返しているなら問題はないのですが、この方法だと返済期間がとても長くなり完済までに時間がかかってしまいます。
カードローンの返済期間が長いときと短いときのメリット・デメリット、それから万が一返済期間に間に合わなかったときのペナルティや対応法などを解説します。

カードローンの返済期間
通常、カードローンの返済期間は
・1か月に1回、自分で指定した日に返済
・35日ごとの返済
となっていますが、この返済期限の日のことを「約定返済日」といいます。
カードローンの返済は基本的に約定返済日ごとに最少返済額を返していけば問題ありません。
むしろ消費者金融や銀行にとっては、安定して長く利息を払ってくれる人ということになるので、良いお客さんと言えるでしょう。
ただし冒頭でもお話したように、最少返済額だけを返していたのでは、いつまで経っても元金が減らないように感じたり、結果的にたくさんの利息を支払うことになってしまいます。
カードローンの返済期間は長い方が良い?短い方が良い?
カードローンの返済期間が長い・短いとどのような違いがでてくるのか、メリットとデメリットをまとめてみました。
返済期間が長いときのメリット・デメリット
・毎月の返済額が少なくなる
●デメリット
・合計利息が高くなる
・返済期間が長く続く
返済期間が長いということは毎月の返済額が少ないということなので、元金がなかなか減りません。
毎月の返済負担は少ないですが、結果的に利息を多く支払うことになります。
返済期間が短いときのメリット・デメリット
・返済が早く終わる
・合計利息が少ない
●デメリット
・毎月の返済負担が大きい
最少返済額のみの支払いなら3,000円で良いところを、頑張って10,000円支払うなど、毎月の返済額を多くすることで返済期間を短くすることができます。
返済負担は大きくなりますが、合計利息は少なくて済みます。
カードローンの金利も大事だけど返済期間も重要!
返済期間には各社ごとに目安があります。
・アコム:30万円以下の場合31回、30万円超の場合51~100回
・アイフル:最長14年6ヶ月・最大151回
・プロミス:最長6年9ヶ月・1~80回
・三菱UFJ銀行 バンクイック:1年(原則として審査のうえ自動更新)
・三井住友銀行カードローン:5年ごとの自動更新
・みずほ銀行カードローン:1年ごとの自動更新
など
消費者金融の返済期間は無理のように長く設定されていますが、銀行は1年と極端に短いところもあります。
銀行カードローンの自動更新は、更新月になったら利用状況を改めて審査して、特に問題がないようだったら自動的に返済期間を更新するというものです。
消費者金融よりも慎重な姿勢が伺えますね。
もちろん滞納が何度もあったり、未払い分があると審査に通らず更新が止まってしまうこともあります。
こうなったら新規の借入ができなくなってしまうので、返済はしっかり行っておきましょう。
返済期間が長く設けられていると安心ですが、あまり時間をかけすぎると利息がとても高くなってしまいます。実際にどれくらい利息が変わってくるのか比べてみます。
返済期間が違うと合計利息が変わってくる
アコムを例に返済期間と合計利息の違いを見ていきましょう。
仮に30万円を金利18%で1年借りた場合と、5年かけて返済した場合の違いは、
・返済回数:10回
・毎月の返済額:33,000円
・返済総額:329,141円
・返済回数:51回
・毎月の返済額:9,000円
・返済総額450,401円
その差はなんと121,260円!
借りた金額も金利も同じなのに返済期間が変わるとここまで利息に差が出てしまうんです。
金利が低い消費者金融を探すことも大事ですが、1日でも早く完済してしまった方が合計利息を抑えることができます。
アコムで借りた場合の実際の返済期間と返済総額を載せておきます。
●金利18%で借りた場合の返済期間・回数・返済額・返済総額
借入金 返済期間 返済回数 毎回の返済額 返済総額 10万円 1年以内 10回 11,000円 109,710円 2年以内 20回 6,000円 118,930円 3年以内 25回 5,000円 123,709円 4年以内 33回 4,000円 131,987円 5年以内 51回 3,000円 150,105円 20万円 1年以内 10回 22,000円 219,425円 2年以内 20回 12,000円 237,869円 3年以内 29回 9,000円 254,432円 4年以内 40回 7,000円 277,945円 5年以内 51回 6,000円 300,256円 30万円 1年以内 10回 33,000円 329,141円 2年以内 20回 18,000円 356,809円 3年以内 30回 13,000円 385,927円 4年以内 38回 11,000円 408,970円 5年以内 51回 9,000円 450,401円 40万円 1年以内 10回 44,000円 438,856円 2年以内 20回 24,000円 475,748円 3年以内 31回 17,000円 517,659円 4年以内 40回 14,000円 555,929円 5年以内 51回 12,000円 600,544円 50万円 1年以内 10回 55,000円 548,569円 2年以内 20回 30,000円 594,690円 3年以内 31回 21,000円 649,464円 4年以内 39回 18,000円 686,705円 5年以内 51回 15,000円 750,686円 返済方式は定率リボルビング方式。
返済の最終回のみ調整のため金額が異なります。
アコム「ご返済早見表(35日ごと)」より引用させていただきました。
⇒アコムの返済方法・月々返済額・返済日(引き落とし日)は?一括返済も可能?
最少返済額が少ないほど返済期間は長くなる
約定返済日に「最低限返さないといけない金額」のことを「約定返済額」とか「最少返済額」と言います。
最少返済額は返済方式や限度額・契約内容で変わってくるので、貸金業者ごとに異なります。
ただ共通するのが、最少返済額が少なくて毎月の返済日ごとに最少返済額しか返さなかったら返済期間が長引いて合計利息も多くなるということ。
逆に、最少返済額が多いか、頑張って最少返済額以上の金額をこまめに返済していれば返済期間は短くなって合計利息も少なくて済みます。
これが上でアコムを例に計算した結果の違いです。
返済期間が過ぎても返済しなかったらどうなるの?
借りたお金は約定返済額までにきっちり返すのが当然なのですが、うっかり忘れることもありますよね。
返済の確認がとれない場合は、貸金業者から電話がきたり、返済が確認できないことを記載されたハガキが届きます。
すぐに入金できれば良いのですが、こういったお知らせを送付したにも関わらず返済が確認できないときは、督促状が届くことになります。
督促状には約定返済額に延滞金がプラスされた金額が記載されています。
カードローンの商品情報に「遅延損害金20%」などと記載されているのですが、これが延滞金の金利になります。
遅延損害金は返済するまで日ごとにかかります。1度発生してしまうと元金+利息+遅延損害金を支払うまで毎日のように金額が増えていくので返済がとても大変になります。
何度も督促がきているのにそれでも無視を続けると、法的措置に訴えられることもあります。こうなると一括全額返済はもちろん、裁判、給料の差し押さえなどの苦しい状況に発展することもあります。
カードローンの返済期間は延長できる?
結論から言うと、返済期間の延長は可能です。
しかもアコム、プロミス、三菱UFJ銀行カードローン バンクイックは、電話の自動音声で返済期間延長に対応しているのでオペレーターと話す必要すらありません。
また、アコムとレイクはネットでの返済期間延長手続きも行っています。
じゃあ、そんなに返済期間を気にする必要ないんじゃない?と思った方は、ちょっと待って下さい。
返済期間を延長したからといって延滞金もチャラになるほど甘くはありません。
返済期間を延長しても遅延損害金は発生する
返済期間の延長自体は可能なのですが、返済が完了するまでは遅延損害金がしっかりかかってしまいます。
遅延損害金は日割りで計算されます。遅延損害金20%、借り入れ額40万円のときに30日間延長すると
となります。
返済が1か月遅れただけでこれだけの延滞金がつくのはかなりキツいですよね。
借りたお金を期日までに返さなかったらペナルティがあるのは当然とも言えます。無駄なお金を払わないためにも返済予定をしっかり立てて、返済期間に間に合うように備えておきましょう。
どうしても返済期間に間に合わない!利息だけ返済も可能?
貸金業者は利息で儲けを出しているので、返済期間までに最少返済額を用意できないなら、利息だけ払ってくれたら遅延損害金はつけないという対応を行っているところもあります。
どうしても返済が苦しくて、利息だけの返済を行いたい場合は、まず利用中の貸金業者に電話をして相談します。
貸金業者に無断で利息だけを返済しても約定返済額に満たないとされて、遅延損害金が発生してしまうこともあるので、必ず事前に電話相談をして下さい。
利息だけの返済は一時しのぎでしかない
利息を返済すれば遅延損害金が発生したり、督促がくることはないので、こういう方法もあるという意味でご紹介しましたが、オススメする方法ではありません。
なぜなら、利息のみの返済は本当に一時しのぎでしかないからです。
仮に利息分として毎月3,000円を返済しているとします。この毎月3,000円の利息分の返済のみを1年間続けると36,000円返済したことになりますが、利息の返済にしかならないので、元金は1円も減っていません。
言い換えると、この36,000円はドブに捨てるようなものです。
3,000円だけは本来支払うべき利息なので、本当なら3,000円で良かった利息をわざわざ1年かけてプラス33,000円も出して支払ったと考えることもできます。
しかも、元金が減らないことから、返済総額は増え続ける一方です。
利息のみの返済は急場をしのげるベストな方法に思えますが、実はリスキーな方法だということも覚えておいてくださいね。
カードローンの返済期間のまとめ
・返済期間が長いと毎月の返済負担は軽いが合計利息が高くなる
・返済期間に間に合わないと遅延損害金が発生する
・返済期間は延長が可能なこともある
・正式な手続きで返済期間の延長をしても遅延損害金は発生する
・どうしても返済期間に間に合わないときは利息だけ返済する方法もある
カードローンは、最初の審査にさえ通ってしまえばとても気軽に使えるものなので、返済期間は気にしていないという方もいると思います。
しかし、約定返済日ごとの銀行引き落としだけで返済を続けていると、気が付いたら利息だけで大金とも言える金額を支払っているかもしれません。
返済期間はできるだけ短い方が合計利息が少なくなることはどの貸金業者から借りても同じです。
もし返済が滞りそうなときには、そのままにしておかないで必ず金融機関に相談しましょう。
返済期間に間に合わないと信用情報に傷がついてしまい、その後のローンに影響することもありますので、早め早めに対応するようにしてください。
