個人事業主はアコムのビジネスサポートカードローンがおすすめ?

アコムのホームページを詳しくチェックしたことがある人はご存知かと思いますが、アコムには個人事業主の方だけが利用できるビジネスローンの「ビジネスサポートカードローン」があります。
自営業者だけが利用できるローン商品なのですが、アコムの通常のカードローンとはどう違うのでしょうか?
個人事業主、自営業者の方に本当におすすめできるのでしょうか?

アコム「ビジネスサポートカードローン」の商品概要
融資額 | 1万円~300万円 |
貸付利率 | 実質年率12.0%~18.0% |
資金使途 | 自由 |
返済方式 | 定率リボルビング方式 |
遅延損害金(年率) | 20.0% |
返済期間・返済回数 | 最終借入日から最長8年7ヵ月・1~89回 |
貸付対象者 | 業歴1年以上の個人事業主の方で当社基準を満たす方 ※株式会社などの代表者の方は不可 |
必要書類 | ・本人確認書類 ・直近1期分の「確定申告書B(第一表)(写し)」(収受日付印が押印されたもの) ※限度額が100万円を超える場合は以下も必要。 ・青色申告の場合 直近1期分の「青色申告決算書(写し)」 ・白色申告の場合 直近1期分の「収支内訳書(写し)」 |
担保・連帯保証人 | 不要 |
無利息サービスは? | なし |
即日融資は可能? | 可能 |
アコム「ビジネスサポートカードローン」は、自営業者や個人事業主専用のカードローンになります。
自営業としてお仕事をしている方はお分かりかと思いますが、個人事業主は会社と雇用契約を結ばずに、個人で事業を行なっている人のこと。
ただ、従業員を雇っていても、家族を従業員としていても法人にしていなければ個人事業主になります。
自営業者も同じ意味合いになります。
アコム「ビジネスサポートカードローン」は、この個人事業主だけを対象にしているカードローンということになりますので、会社員、パート、アルバイト、派遣、契約社員、また株式会社代表の方などは申し込むことができません。
特徴1:総量規制対象外なので年収の3分の1を超える借り入れも可能
アコムの通常のカードローンは、総量規制の対象になるため年収の3分の1を超える借り入れはできません。
年収300万円の人が他社ですでに100万円借りている場合、アコムに申し込んだとしても審査に落ちてしまうことになります。
「ビジネスサポートカードローン」は総量規制の「例外貸付け」に該当する商品なので、年収の3分の1超の借り入れも可能となります。
この点が通常のアコムカードローンと「ビジネスサポートカードローン」の最も大きな違いと言えます。
特徴2:最短即日融資が可能
通常、事業用資金の融資は、審査に非常に時間がかかります。
業務内容や業績、今後の見通しなどを慎重に審査しないと融資可能かどうか判断ができないため、時間がかかるのも当然なのです。
しかし、アコムは個人向け融資商品のスピード審査の実績があるので、「ビジネスサポートカードローン」の審査もとてもスピーディに行なってくれます。
最短で即日融資も可能なので、緊急時の借り入れにも対応できます。
特徴3:カードローンなので繰り返し借りることができる
アコムの「ビジネスサポートカードローン」は、限度額の範囲内で繰り返し利用できるカードローンになります。
通常のアコムカードローンと同様に必要なときに必要な金額だけを借りることができます。
いざという時に、いつでも融資を受けられるという備えにもなるでしょう。
特徴4:プラベート利用も可能
アコムの「ビジネスサポートカードローン」の資金使途は自由なので、借りたお金を事業の運転資金にしても良いですし、家族旅行などのプライベートに使っても構いません。
借りたお金をどう使ったのかをアコムに報告する義務もありませんので、非常に自由度が高い融資になります。
特徴5:アコムの通常のカードローンからの切り替えも可能
すでにアコムから借り入れがある場合、「ビジネスサポートカードローン」に切り替えることもできます。
切り替えには審査が必要ですが、審査に通過できたら年収の3分の1超の借り入れもできる可能性があります。
アコム「ビジネスサポートカードローン」にデメリットはある?
アコムの「ビジネスサポートカードローン」のメリットを確認してきましたが、デメリットもしっかり把握しておきましょう。
ビジネスローンとしては金利が高く限度額が低い
正直なところ、「ビジネスサポートカードローン」はハイスペックな商品とは言えません。
限度額は「1万円~300万円」なので上限が低いですし、金利は「12.0%~18.0%」となり、アコムをはじめとした大手消費者金融の上限金利と同じです。
大至急お金が必要で、本当に必要な資金だけの借り入れならまだ良いかもしれませんが、この金利で多額の事業資金を借りてしまうのは危険かもしれません。
法人代表は利用不可
アコムの「ビジネスサポートカードローン」は、個人事業主向けのビジネスローンなので、法人代表の方は利用できません。ご注意ください。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の申し込み方法は?
アコム「ビジネスサポートカードローン」の申し込み方法は、
・すでにアコムカードローンを利用している人
または
・希望契約金額と他社借入金額の合計が年収の3分の1を超えている人(超えている可能性がある人も)
は、「電話」での申し込みになります。
どちらにも該当していない場合は、「インターネット」「店頭窓口・自動契約機(むじんくん)」「郵送」での申し込みが可能です。
電話でビジネスサポートカードローンに申し込む流れ
以下のいずれかに該当する人は、インターネットなどで申し込みをすることができません。
・希望契約金額と他社借入金額の合計が年収の3分の1を超えている人(超えている可能性がある人も)
まずは、アコムコールセンター(0120-07-1000)に電話をかけて相談してみてください(24時間対応)。
ビジネスサポートカードローンの必要書類や今後の申し込みの進め方について説明がありますので、案内に従って手続きを行いましょう。
インターネット・店頭窓口・自動契約機(むじんくん)・郵送で申し込みを行う
インターネットで申し込みを行う流れ
インターネット申し込みは、通常のカードローンのインターネット申し込みと同じ流れになり、24時間いつでも申し込みをすることができます。
アコム公式サイトにインターネット申し込みフォームがありますので、手続きをします。
スマホ・パソコン・タブレットなどで申し込み手続きを行なってください。
手順2:必要書類を提出します。
申し込みが完了するとメールが送られてくるので、確認して「書類等のご提出方法」から提出します。
手順3:審査結果のお知らせ。
メールまたは電話で審査結果のお知らせがありますので確認します。
手順4:契約・ローンカードの発行。
契約は「店頭窓口・自動契約機(むじんくん)」または「郵送」で行います。
店頭窓口・自動契約機(むじんくん)で申し込みを行う流れ
営業時間 | |
店頭窓口 | 平日9:30~18:00 |
自動契約機(むじんくん) | 9:00~21:00 |
店頭窓口で申し込みをする場合は、来店して「ビジネスサポートカードローン」を希望していることを伝えます。
自動契約機(むじんくん)でビジネスサポートカードローンに申し込む場合も、まずは来店して審査申し込みを行いましょう。
店頭窓口・自動契約機(むじんくん)でビジネスサポートカードローンに申し込みをする場合は、その場で本人確認書類などを提出することになりので、必要書類を忘れないように持参してください。
店頭窓口申し込みの注意点
アコムの有人店舗は現在全国に4店舗(西新宿支店・川崎駅前支店・天王寺支店・梅田支店)のみになります。
営業時間も平日に限られていますので自動契約機(むじんくん)の方が便利かと思いますが、どうしても有人店舗で申し込みをしたい場合は必要書類を忘れないようにしましょう。
郵送でビジネスサポートカードローンに申し込みを行う流れ
アコムフリーコール(0120-07-1000)に電話をかけて、申し込み書類を請求してください。
アコムから郵便物が届くことになりますが、封筒に「アコム」の名称はなく、「ACサービスセンター」名で届くことになります。
手順2:記入して返送します。
申し込み書類が届いたら、記入して必要書類を同封して返送します。
手順3:審査・審査結果の連絡。
審査結果は電話連絡になります。
手順4:契約手続き。
契約手続きは「店頭窓口・自動契約機(むじんくん)」または「郵送」で行います。
郵送申し込みは、どこにも行かずに手続きが可能なのですが、とても時間がかかりますので、あまりおすすめできる方法ではありません。
アコム「ビジネスサポートカードローン」のおすすめの申し込み方法は?
アコム「ビジネスサポートカードローン」のおすすめの申し込み方法は、「インターネット申し込みをして、審査に通過したら自動契約機(むじんくん)で契約・ローンカード発行をする」です。
自動契約機(むじんくん)で申し込みをすると、申し込み・契約・ローンカード発行までむじんくんの中に拘束されることになるので、事業で忙しい個人事業主の方は時間のロスが大きいでしょう。
インターネット申し込みなら、手が空いた時に申し込んでおけば、あとは審査結果を待つだけです。
審査通過のお知らせを受けてから自動契約機(むじんくん)に行けば無駄がありません。
なお、自動契約機(むじんくん)にはアコムATMが併設されていますので、ローンカードを使ってすぐにお金を借りることができますよ。
注意!「ビジネスサポートカードローン」はインターネット契約ができません
アコム「ビジネスサポートカードローン」の契約方法は「店頭窓口・自動契約機(むじんくん)への来店」または「郵送」に限られます。
アコムの通常のカードローンはインターネットで契約することができるのですが、「ビジネスサポートカードローン」はできません。
有人店舗・自動契約機(むじんくん)に来店しないと郵送契約となり、契約が完了するまでに時間がかかってしまうので、自動契約機(むじんくん)に行けるように事前にアコム公式サイトでお近くの自動契約機(むじんくん)をチェックしておくと良いでしょう。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の必要書類
アコム「ビジネスサポートカードローン」の必要書類は、事業性資金のローンとしては非常にシンプルです。
本人確認書類
・運転免許証
・マイナンバーカード
・パスポート
・健康保険証
なお、健康保険証を本人確認書類とする場合は、補完書類として以下も必要になります。
・住民票
・公共料金の領収書(電気・ガス・水道・固定電話・NHKなど)
※いずれも発行から6ヶ月以内のもの
確定申告書
直近1期分の「確定申告書B(第一表)(写し)」(収受日付印が押印されたもの)の提出も必須となっています。
なお、限度額が100万円を超える場合は以下の書類も必要です。
直近1期分の「青色申告決算書(写し)」
▼白色申告の場合
直近1期分の「収支内訳書(写し)」
ビジネスサポートカードローンの必要書類は以上となります。
個人事業主の方でしたら、常に確定申告書は提出できる状態にあるかと思いますし、事業計画書などは不要なので、思い立ったらすぐに申し込みができます。
通常のアコムカードローンから「ビジネスサポートカードローン」に切り替えたい!
すでにアコムと契約をしている人は、通常のカードローンから「ビジネスサポートカードローン」に切り替えることができます。
切り替えを行いたい場合は、アコムコールセンター(0120-07-1000)に問い合わせてみてください。
なお、切り替えて「ビジネスサポートカードローン」を利用する際は、お手持ちのローンカードをそのまま使うことができます。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の借り入れ・返済方法
アコム「ビジネスサポートカードローン」の借り入れ・返済方法、毎月の返済金額などは、通常のアコムカードローンと同じです。
借り入れ方法は3種類
借り入れは、アコムATM・提携ATM・振込融資が利用できます。
アコムATMと振込融資なら手数料がかかりません。
提携ATMは10,000円未満の借り入れ(返済)なら110円、10,000円超えなら220円のATM利用手数料が発生します。
振込融資は振込手続きを行なってもらえる時間帯が金融機関によって異なります。
楽天銀行なら、24時間いつでも最短1分で振り込んでもらえます。
三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行も、平日はほぼ24時間、土日祝日は19:59まで振込を実施してもらえます。
ビジネスサポートカードローンの返済方法は6種類
「ビジネスサポートカードローン」の返済方法は以下の6種類です。
返済方法 | 手数料 |
1.インターネット | 無料 |
2.アコムATM | 無料 |
3.口座振替(自動引き落とし) | 無料 |
4.提携ATM | 有料(110円または220円) |
5.振込 | 有料(利用する金融機関で異なります) |
6.店頭窓口 | 無料 |
返済は毎月1回以上行うことですので、手数料がかからない方法を把握しておくようにしましょう。
返済日は、口座振替が「毎月6日(金融間休業日は翌営業日)」、それ以外の返済方法では毎月1回の決まった日を自由に設定することができます。
25日を返済日に設定した場合、毎月25日(金融間休業日は翌営業日)が返済期日になります。
アコム「ビジネスサポートカードローン」の審査に落ちるのはこんな人
アコムの「ビジネスサポートカードローン」は、総量規制の対象外となるのですが、かといって審査が行われないわけではありません。
「ビジネスサポートカードローンの審査に落ちやすい人」も確認しておきましょう。
開業から1年未満で確定申告をしていない
アコム「ビジネスサポートカードローン」に申し込みをするには、直近1期分の「確定申告書B(第一表)(写し)」(収受日付印が押印されたもの)の提出が必須となります。
きちんと開業届を出して営業を開始している人でも、まだ1度も確定申告を行なっていない場合は必要書類を用意できないことになるので申し込み不可になります。
カードローン、クレジットカードの支払いを延滞したことがある
「ビジネスサポートカードローン」の審査では、申し込み者の個人信用情報を照会して、クレジットカード、各種ローン、カードローン、携帯電話の分割払いの支払い状況などを確認されることになります。
これらの利用状況は、信用情報機関に「最長5年間」記録されることになっています。
また、延滞履歴は「延滞が解消されてから最長5年間」記録されます。
直近5年以内に延滞をしていたら、審査落ちする可能性が非常に高いと言えます。
金融事故を起こしたことがある(ブラックリスト)
信用情報機関には数日程度の延滞は記録されないのですが、1ヶ月以上遅れてしまうと、記録が残ってしまいます。
こちらが信用情報機関CICの実際の信用情報の一部です。
令和1年10月から令和2年11月までのクレジットカードの返済状況が記載されています。
1ヶ月ごとにマークが記載されていますが、書かれているマークは「$」です。
$マークは、請求通りに正常に支払いが行われていることになります。
ここに「A」マークがあったら延滞をしていることを意味します。
1ヶ月でも延滞があるとすぐにわかってしまいますので、アコムの「ビジネスサポートカードローン」の審査は厳しくなります。
ただし、Aマークがあっただけでブラックリスト入りするのかというとそうではありません。
こちらは、信用情報の別の項目です。
よく、「延滞するとブラックリスト入りする」と言われますが、信用情報機関にブラックリストという一覧が実際にあるわけではありません。
この「26.返済状況」の欄に「異動」と書かれていたら、ブラックリスト入りしていることになるんです。
金融事故を起こしてしまうと異動となってしまうのですが、その原因はいくつかあります。
▼金融事故の例
長期延滞 | クレジットカード、各種ローン、カードローン、携帯電話の分割払いなどを2ヶ月以上延滞した |
強制解約 | 返済不能となり金融機関の方から強制的に解約された |
代位弁済 | 返済不能となり保証会社からの返済が行われた |
債務整理 | 任意整理・特定調停・個人再生・自己破産 |
この表に書かれている項目は、自己破産が最長10年間、それ以外は最長5年間、信用情報機関に記録が残ることになりますので、この期間は「ビジネスサポートカードローン」の審査通過はできないでしょう。
アコム「ビジネスサポートカードローン」はおすすめできる?(まとめ)
アコム「ビジネスサポートカードローン」をおすすめできる人はどんな人?と聞かれると、非常に難しいと言わざるを得ません。
筆者も開業から1年以上経過している個人事業主で、アコム「ビジネスサポートカードローン」の申し込み対象者になります。
真剣にひとりの個人事業主として、資金が必要な時に「ビジネスサポートカードローンで借りたいか?」と考えるとやはり金利の高さが気になります。
資金繰りの一時しのぎになったとしても、金利が高く返済が長期化することが予想されることから、今度は「ビジネスサポートカードローン」の返済が気になってしまいそうです。
また、事業資金として考えた時に、限度額が300万円で金利が12.0%以下に下がることがないというところもおすすめしにくいポイントになります。
すでにアコムから借り入れを行なっている個人事業主の方で、どうしても総量規制を超える借り入れが必要な場合などは切り替えを検討しても良いかもしれません。
また、日本政策金融公庫などから借りるまでのつなぎ融資として、本当に必要な金額だけを借りるなどの利用方法もあるでしょう。
いずれの場合も、よく検討して返済計画を立ててから「ビジネスサポートカードローン」に申し込みをすることをおすすめします。
